ルクセンブルクで10月8日に総選挙が行われ、その結果、新政権が11月17日に発足しました。今回の選挙では、これまでの3党連立を組んできた民主党(DP)、社会労働党(LSAP)、緑の党のうち、緑の党が大幅に議席を失った結果、3党での議会過半数確保が不可能になり、最大議席を獲得したキリスト教社会党(CSV)とDPが2党連立政権を組むこととなりました。CSVはジャン=クロード・ユンカー元欧州委員長が1995年から18年間党首を務めた政党として知られており、新政権の首相になるのは、ユンカー政権で蔵相を務めたリュック・フリーデン氏です。DP党首のグザビエ・ベッテル前首相は、新政権では副首相兼外務・欧州・協力・対外貿易・グランドレジョン担当相に就任し、また、日本に縁のあるユリコ・バッケス前蔵相は、防衛・男女平等および多様性・モビリティおよび公共事業担当相に任命されました。当貿易投資事務所の担うルクセンブルクの対外経済プロモーション活動は、今後はベッテル大臣指揮のもと展開されることとなります。
大阪万博2025の参加国が世界中から一同に会する「International Participants Meeting(国際参加者会議)2023」が11月14-15日に大阪市にて開催されました。ルクセンブルクから、コミッショナージェネラルのアンドレ・ハンゼン、副コミッショナー兼ルクセンブルクパビリオン館長のダニエル・ザール、事務局長のタチアナ・コニエチュニーが来日し同会議に参加したほか、施工会社である内藤ハウス本社の訪問、パビリオン建設の関係企業との打ち合わせなど、精力的に準備を行いました。山梨の内藤ハウス訪問後、ちょうど晴れ間が広がり、大阪に移動する電車の窓から雄大な富士山が間近に見えたのは一行にとり印象深かったようです。また、滞在期間中に開催された在日ベルギー・ルクセンブルク商工会議所(BLCCJ)のビアギャザリングにも参加し、会議所の理事や会員と交流を深めました。
ルクセンブルクとつくば市の交流は、ルクセンブルク経済省傘下のイノベーション促進機関であるルクスイノベーションと同市が2022年に協力の覚書に調印してから着実に進展しています。12月7日に都内で開催されるイベント『TSUKUBA STARTUP NIGHT 2023』には、ルクスイノベーションの国際ビジネス開発兼コア技術部長のダヴィッド・フォイが登壇します。また、11月27~29日には、日本のスタートアップをルクセンブルクに、2024年1月の下旬にルクセンブルクのテック系スタートアップを日本に招聘する事業も進行しています。当事務所では、こうした交流を主に企業や機関のご紹介を通じて支援しています。先日、来日した大阪万博実施機関の事務局長であるタチアナ・コニエチュニーは、ルクセンブルク経済省の貿易投資局で日本担当デスクオフィサーも務めていますが、滞在期間中につくば市を訪問し交流を深めました。