ヨーロッパ経済は、コロナ対策の行動規制の緩和やEUによる積極的財政出動も奏功し、回復基調です。昨年、停滞気味だった日本企業の欧州事業意欲が再び旺盛になってきたことを受け、11月29日(月)に都内でルクセンブルク事業投資セミナーを開催します。テーマは「『武器』となるデジタルインフラ - EU屈指のデータビジネス環境の活用法」とし、ルクセンブルクのデジタルインフラの最新情報と投資環境について、現地の専門家やルクセンブルクで活躍する企業の視点からご紹介します。リアル会場でのセミナー(ストリーミングなし)で、招待制での開催です。当事務所のニュースレター購読者の方をご招待致しますので、ぜひご参加下さいますようお願い致します。申し込み方法などの詳細は、同イベントに関するニュースをご参照下さい。フェリング駐日大使が皆様をお迎えするほか、欧州のHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)の権威であるブーヴリー教授やルクセンブルク・デジタル・イノベーション・ハブのランバート所長、ispaceの中村COOなど、魅力的なスピーカーを迎えてお届けします。

また、11月11日には、ルクセンブルク・フォー・ファイナンス主催ウェビナー『フォーカス・オン・ジャパン』が開催されます。国際金融センターであるルクセンブルクでは、日本の金融機関が30年以上前から拠点を構えて活動しています。さらに近年は楽天の銀行免許取得や仮想通貨取引所bitFlyerの進出、さらに日本の大手損害保険会社3社による拠点設立など、拡大傾向にあります。そうした現状を、親日派のグラメ-ニヤ財務大臣、フェリング駐日大使、東京国際金融機構の有友専務理事の講演に加え、MUFGアセットマネジメント、東京海上、みずほ信託銀行、楽天、bitFlyer、Fintech協会からスピーカーを迎えたパネルディスカッションが予定されています。日本語通訳または字幕付きですので、この機会に是非ご視聴ください。

10月1日に、コロナ禍で1年延期になったドバイ万博がついに開幕しました。ルクセンブルク館はメビウスの輪をイメージした曲線を描くリボンのような印象的な外観と、館内に設置されたチューブ状の滑り台で話題になっています。テーマは『資源(リソース)豊かなルクセンブルク』で、自然、技術、製造業や金融機関までルクセンブルクに存在する幅広い「リソース」をつなぐ展示内容です。2025年の大阪・関西万博ではどのようなパビリオンとなるのか、今から期待が膨らみます。10月25日から開催の国際宇宙会議(IAC)に合わせてドバイを訪問したファイヨ経済大臣と企業使節団がパビリオンを訪問し、現地企業・機関との交流にのぞみました。アラブ首長国連合とルクセンブルクはオーストラリア等ともに、「宇宙新興国」とも呼ばれており、民間主導の宇宙開発を支援する政策を打ち出しています。ファイヨ大臣はIACのニュースペースと宇宙法をテーマにしたセッションに登壇。ルクセンブルクに設立された欧州宇宙資源イノベーションセンター(ESRIC)が提供する世界初の宇宙資源スタートアップ向けの支援プログラムの発表もありました。さらに、ispaceとエア・リキード、エアバスの子会社が共同で、月面探査と月面資源の利用を推進する非営利組織 “Euro2Moon” をルクセンブルクに設立したと発表しました。

日本で宇宙ビジネス関連の情報ソースとして多くが頼りにしているオンラインメディアの『宙畑』にルクセンブルク特集を掲載頂きました。前篇では、ルクセンブルク経済省で、宇宙資源政策の立ち上げ時から担当していたマリオ・グロッツ インフラストラクチャー&イノベーション部門長がロング・インタビューに答え、同政策立案のきっかけや、政府による企業へのエクイティ投資についての考えなど、かなり深く語っています。後編は、実際にルクセンブルクに拠点を設けて欧州事業を拡大中のispace(日本)とSpire Global(米)、LSAのリンク国際担当ディレクターから、ルクセンブルク政府の企業支援についてインタビュー頂きました。ぜひご覧頂ければ幸いです。

11月24日開催の『NewSpace Europe 2021』カンファレンスまで、宇宙の話題はまだまだ続きそうです。

エグゼクティブ・ディレクター

松野百合子

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