ルクセンブルクのテックイベント『ICT SPRING 2023』(6/29-6/30)が開催され、ルクセンブルク経済省より選出された日本のスタートアップ企業4社が政府招待ブースに出展し、欧州市場に向けてアピールしました。

イベントの前日には、ルクセンブルク商業会議所主催の企業向けプログラムが実施され、国立ルクセンブルク大学のキャンパスを見学しました。午後からは、東京のルクセンブルク貿易投資事務所のオリジナルプログラムとして、インキュベーターを訪問。スタートアップ企業とのディスカッションの場を設け、大いに盛り上がりました。

今年のICT SPRING では、ルクセンブルク経済省に選抜された日本企業以下の4社が、政府提供のスタートアップブースへ出展し、ピッチコンテストへ参加しました。

  • 株式会社IDDK(ワンチップ顕微観察技術を用いた宇宙バイオ実験プラットフォーム提供)
  • 株式会社INOPASE(植込み型神経刺激装置の開発)
  • クレイ・テクノロジーズ株式会社(生成AIツール「QLAY」の開発・運営)
  • 株式会社Thermalytica(断熱材TIISA®の開発・生産・販売)

各社についてより詳しく知りたい方は、こちら

【1日目】

お昼前にはファイヨ経済大臣の基調講演が行われ、会場は多くの来場者で賑わっていました。講演後、大臣は、現地日本大使館の松原大使も交え、茨城県つくば市の五十嵐市長と会談しました。お二人のご尽力もあり、ファイヨ大臣が日本企業ブースに立ち寄って下さったのは、大変有難かったです。

つくば市は、昨年ルクセンブルクルクセンブルク政府イノベーション促進機関のルクスイノベーションとイノベーションやスタートアップ分野の交流で協力協定を締結しています。

ピッチコンテストは、「Advocate」「Visionary」「Adventurer」「Protector」という4つのグループに分かれて実施され、出展企業はいずれかのグループの中で、VCによって構成された審査員を前にピッチを行いました。スライドの使用なし、となかなか厳しい条件でしたが、参加企業約40社の中から、革新的断熱材の開発を行う日本のスタートアップ、Thermalyticaがファイナリストとして、翌日行われる決勝戦へ駒を進めました。

ICT SPRINGの会場では、ブース展示に加えて、メインステージやサイドイベントに様々なスピーカが登壇していました。1日目は、日本からつくば大学の鈴木教授が「Paving the way for innovation : イノベーションの道を開く」と題されたセッションに登壇しました。このセッションでは、政府機関がイノベーションを促進する道を探るための議論が展開され、オーディエンスも熱心に耳を傾けている様子が印象的でした。

【2日目】

2日目はつくば市の五十嵐市長がキーノートスピーカーとして登壇し、またイノベーションを興す戦略的パートナーシップなどを議論するパネルで同市のスタートアップ支援やスーパーシティーの取り組みについて紹介しました。

ピッチコンテスト決勝戦には、予選を勝ち抜いた全8社が参加。Thermalytica社は惜しくも優勝を逃しましたが、審査員より高い評価を受けました。

最終日の夜は、参加者やルクセンブルク政府機関、関連企業の方を招待し、モーゼル川沿いのワイナリーにてネットワーキングディナーを開催しました。毎年好評いただいているイベントですが、今年も大いに盛り上がりをみせ、参加者の皆さんの楽しむ様子が伺えました。

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