コロナウィルス対策で3月半ばに始まったルクセンブルクの外出制限は、4月20日から段階的に解除されています。解除と同時に外出時のマスク着用が義務付けられました。Haag-松村さんからのレポート第4弾です。

レポーター:

ルクセンブルク在住20年

Haag-松村 友里江さん

『先週、ルクセンブルクはウィルス感染ピークは過ぎ始めているとの判断のもと、段階的な制限解除案が発表されました。最近の新たな感染者数は一進一退はあるものの一時期に比べると減少しています。

解除に向けて、主なポイントは、5月4日まで外出制限を続行するものの、今週4月20日から銀行、市場、公共交通機関等ではマスク着用が義務付けられ、建設業や園芸業、リサイクルセンターなどの一部の店舗はウィルス感染予防の厳しい安全基準を満たした上で事業再開が認められました。但し感染予防違反の罰則金は課せられたままです。

5月4日から大学や高等学校は最終学年のみ閉鎖解除、5月11日からは中高等学校の全学年の閉鎖解除となります。5月25日から小学校、保育園が再開されます。学校再開はクラスを二つに分け、毎週交互に半クラスずつ登校し、教室で生徒達が2メートルの距離を確保することが条件です。ルクセンブルクの学校制度は9月15日から新年度が始まり7月15日に年度が終わります。学校再開後は2ヶ月未満で今学年の終了、夏休みに入ります。

我が家には中学生の娘がいます。娘のクラスメート達は「半クラス登校だと、会えなくなる友達がいる。」と話していたようです。ルクセンブルクの中高等学校では今週からオンライン授業が正式に始まり、オンライン授業中に、「どのグループに誰が入るか。」との質問も出たそうですが、「未定。先生が決めますよ!」との回答で、子供達は戦々恐々としているようです。

レストランは配達とテイクアウト営業はできますが、レストランでの飲食は禁止されたままです。カフェは休業中、サービス業の再開もまだ未定です。

マスクの着用義務化にあたり350万枚のマスクがルクセンブルク国内の102自治体に届けられ、住民1人当たり5枚、マスクが支給されます。50人以上従業員がいる会社は1従業員当たり5枚のマスクが直接会社に配達されること、50人未満の会社はマスクの通達書を郵便局に持参し、マスクを受け取る旨、決められました。学校の教師と学生も1人当たり5枚のマスクが支給されます。

そうこうしていたら、噂のマスクが我が家にも届けられました。4人家族なので4人分、計20枚のマスクです。

中には「マスクの使い方」の説明書も入っており、これには私も安堵しました。と言うのもヨーロッパ人にとって、まだまだマスクは遠い存在。鼻を覆わず口だけ覆っていたり、着けたマスクを手でよく触り、場所を直しているのを見ることもあり、配るだけでは意味が無いと思っていたからです。多言語国のルクセンブルクらしく5ヶ国語で表記されています。表面はルクセンブルク語と仏語。裏面は独語、ポルトガル語、英語です。

また今ではルクセンブルクでもマスクを手作りする人がいます。義務化が決まり、Tシャツなどの古い服で作っています。ルクセンブルク人の友人とお子さんも週末に作ったそうです。この変化にも驚きました。もともと手芸や工作、芸術活動も盛んなルクセンブルク。楽しんでマスクを手作りするのも、まだ続く巣ごもり生活中に準備出来ることの一つです。

 』

Menu
閉じる