ルクセンブルク大公宮府長官職にあったユリコ・バッケス氏が、1月5日に財務大臣に就任しました。昨年11月末に辞意を表明したピエール・グラメーニヤ前財務大臣の後任です。グラメ-ニヤ前大臣同様、日本に縁の深い主要閣僚として特に金融の分野で日本との交流を支えてくれることを期待します。ルクセンブルクでは女性初の財務大臣誕生が大きな話題となりました。
ユリコ・バッケス大臣は1970年に神戸で誕生。ファーストネームが日本名ですが、生粋のルクセンブルク人です。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス卒業後、ロンドン東洋アフリカ研究学院にて日本学修士課程修了、欧州大学院大学卒業にて欧州政治行政学修士過程を修了。外務省入省し外交官としてニューヨーク、ブリュッセル、東京に駐在。ユンカー前首相の外交顧問としてEU政策を担当した後、駐ルクセンブルクEU大使に就任。2020年から閣僚就任まで、ルクセンブルク大公宮府長官を務めました。
1999年にバッケス大臣が東京のルクセンブルク大使館にて勤務した際、駐日大使がグラメ-ニヤ前大臣だったのも奇遇です。ルクセンブルクには日系金融機関が1970年代から拠点を構えていて、金融センターとして両国には強い絆があります。